DeKKY DANCECUP イベントレポート


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稲刈りが終わると涼しくなる。

 

新潟の天気はそんなもんだ、少し肌寒くなったと思ったら冬が来る、着るのを楽しみにしていた秋服もドラゴンボールヤムチャくらい出番は無い、、、

 

そんな秋の新米が美味しい季節、新潟のストリートダンサー達がDeKKY401に集結していた、DeKKY401といえば、トイザらス、ユナイテッドシネマなど新潟のファミリーやカップル達にエンターテイメントを提供し続けて来たお馴染みの商業施設だ。

 

かくゆう私もDeKKY401のヘビーユーザー、といってもお目当はもっぱら映画鑑賞だが、いつも来ている場所でドープなダンスイベントが開かれる事は非常に嬉しい。

 

そう、今年もまた、去年から開催されているストリートダンスの祭典「DeKKY DANCECUP」が開催されたのだ。

 

このイベントは二日間に渡って行われ、1日目は「GTTダンスコンテスト」準備して来た振り付けのショーケースで争うコンテストで、2日目は「D-DREAM401」という即興で踊り合い戦うダンスバトルだ。

 

どちらも新潟では商業施設で開催されるのは珍しい、特にバトルはストリートダンスのドープな一面であり、一般の方の目に触れる事は少ないため、DeKKYで開催される事は非常に意味のある事。

 

今回は、イベントの様子を二日間MCをしていた私BRING BACKの視点からレポートしていきたいと思う。

 

まずは初日「GTTダンスコンテスト」

 

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見てくれ、この光景、デッキーのあの地下のスペースに特設ステージが設けられ、そこでダンサー達が磨いて来た踊りを踊る、ワクワクするだろ?

 

コンテストは「ジュニア部門」と「一般部門」に分かれていて、どちらも非常にレベルの高い戦いだった。

 

もちろん審査員はいる、ジャッジをして頂いたのは、三名の有名なダンサー「WU-TAN」「Yu-mah」「masato」だ、3人とも関東や関西で名の轟く実力者で、新潟のダンサー達に対してハイクラスのジャッジをしてもらいたい、という主催側の意向だ。

 

3人のジャッジムーブ(ジャッジが踊りを見せる事)を見るだけでもかなりの価値がある、新米茶わんで大盛り3杯はいける、それだけ旨いから、、、

 

ちなみにこの3人には二日間ともジャッジをしてもらったのだが、人柄のよさと、ダンス、音楽への愛がビッシビシ伝わって来たし、単純にメチャメチャかっこよかった。

 

そしてコンテストが始まる。

 

私が各チームを見て驚いた事は、ダンスのスキルはもちろん衣装のクオリティー高さや世界観がしっかりしていてた事だ。

 

各チーム、キチンと見る側の事を意識してエンターテイメントを届ける事に全力だった、それぞれのモチーフを見ているだけでも面白い、中国っぽい感じ、軍隊をイメージしたもの、レゲエのピースな雰囲気、ヒップホップのドープな部分、踊り終わった後に素晴らしい映画を一本見終わったような感覚にさせてくれるチームもあった。

 

袖から見ていても、気持ちの入り方が半端なかった、裏ではリラックスした表情を見せていても、ステージに立つと目付きが変わる、まさに自分たちが作り上げて来た世界観に没入するのだ、おそらく何も考えなくとも体が勝手に動くまでやり込んで来たのであろう、頭が下がる。

 

「勝敗つけたくねえ!!」勝手ながら私はそう思ってしまった、だってみんそれぞれいんだもん、、、

 

まあ、でもコンテストですからね、、、

 

ジュニア部門で一位に輝いたのは「Asu Hare / hiphop」だ。

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この優しそうな感じからはとても想像できないようなヒップホップで優勝を果たした2人、グルーヴ感が半端なく、見ていて非常に心地いい感じがした、音楽にノッていた、そしてこの日、会場で一番「ドープ」だった。

 

そして一般部門で優勝をかっさらった奴らが「NiKe

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 私なんかは「ニケ」と聞くと魔法陣グルグルを思い出してしまいがちだが、この2人、本当にすごかった、いや「圧倒的」といった方がしっくり来る。

 

初めから終わりまでの世界観や、2人のシンクロ、緩急、そして女性らしさ、完成されたショーケースは私から見てもやはり頭一つ抜け出ていたように思えた。

 

もうこの2人に足を向けて寝れない、、、、

 

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優勝した2チームはもちろん、他にも素晴らしいチームは沢山あった、個人的に印象に残っているのはyallow dance studio のダンサー達、なんというか見ていて楽しそうだった、レゲエのリズムに合わせて全力で踊る姿にワクワクした、正直混ざりたかった。

 

それと、お客さんも沢山の一般の方々が二階から見ていてくれた、ストリートダンスに対して情熱を注いでいる人たちが沢山いる事を知ってもらえて嬉しい。

 

今回出て頂いたチームの皆様は是非来年もエントリーして頂きたい、そして磨いて来た自分達のダンスをこのステージで爆発させて欲しい。

 

衣装作りや、送り迎えなど親御さんも本当にお疲れ様です。

 

 

 

そして、2日目は「D-DREAM401」ダンスバトル!

 

なんと屋上開催!

 

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未だかつてこんなにも空が近いバトルがあっただろうか?こんな綺麗な空を見るのは新海監督の映画くらいでしょうよ。

 

特設ステージもバッチリ組まれ、エントリーの直前まで降っていた雨も、我々のバイヴスが上がると同時にあがり、もじゃもじゃメガネの私もテンションMAXで声量も2倍だ。

 

新潟産秋晴れの空が我々を見守る中、熱戦の火ぶたは切って落とされたのだった、乱切りで!

 

まずは予選、ダンスのジャンルは問わず、16歳以上と22歳以下に別れそれぞれ予選をしていく。

 

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本戦は16名ずつしか上がれない狭き門、予選は対面方式ではなく「サークル方式」と言って、1人ずつジャッジの前で踊り、ジャッジから選ばれると本線の対面方式のバトルに行けるという仕組みだ。

 

ここで、どんだけ自分のスタイルをジャッジにアピれるかが肝だ。

 

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そして本戦、予選を勝ち上がった猛者達がガチンコで激突する、こっからがダンスバトルの真骨頂だ!!

 

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こんなにも人が見ている中で、音楽に合わせ即興で自分の踊りを表現していく、普通だったら緊張してうまく踊れないが、彼らはその緊張を乗り越えて相手に向かっていく。

 

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ジャッジも真剣に、ダンサーと同じくらいガチンコでジャッジメントを下す。

 

ダンスバトルにおいて重要な事は、どれだけ自分のスタイルを表現できているか?だ、例えスキルが高くてもスタイルが無いと中々通用しないシビアな世界、だからダンサー達は日々自分のスタイルを追い求め踊っている、そしてそれをお互いぶつけ合うバトルは、スタイルウォーズという言葉がヒップホップの世界であるように、正にスタイルの戦争なのだ。

 

ガッツガツ相手に向かって行く奴もいれば、独特の世界観で踊る奴、超絶技巧のスキルを繰り出すやつ、音を楽しんでる奴、ダンスを見ていると本当にいろんな奴のいろんなダンスが見れて楽しい、その人の人間性も剥き出しにになる。

 

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私が見ていて好きなのは「こいつ、、何しでかしてくれるんだろう?」と期待してしまうタイプだ、というか私がそういうダンサーになりたいのだが、、、あ、私ダンスもやっています。

 

そして、この日激戦を勝ち抜いた優勝者を2人紹介しようと思う。

 

まずは22歳以下優勝「ぜんた/POP」

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筋肉を弾いて独特の動きをする「POP」または「POPPIN」というジャンルの彼は、小さい体ながらもエネルギッシュなダンスと安定したスキル、そして彼の内側から溢れ出てくる何かが表に出ちゃっているような表現で、観客やジャッジを魅了した。

 

正に見ていてワクワクするダンサーで、最初から最後まで自分のスタイルを崩さず、末恐ろしい存在感を発揮していた。

 

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ドープなダンスとは裏腹に普段はとっても素直な少年なのが、たまらない。

 

 

そして、16歳以上のバトルを決勝での延長の末に優勝を果たしたのが「KaZuMi/BREAK」

 

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一世/HIPHOPとのバッチバチの決勝を制したKaZuMiは、新潟を代表するbboy(ブレイクダンサー)の1人、オリジナリティ溢れる独特の燻し銀スタイルで、細かな動き一つ一つにこだわった完成度の高い踊り、さらにフロウ(踊りの流れ)が途切れる事の無い流れるような踊りは人々を魅了する、正に芸術だ。

 

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優勝コメントでは「一般の人にストリートダンスをもっと見て欲しい、だから出場することにした」と言ってくれて凄く嬉しかった、ありがとう。

 

DeKKYで開催する意味はやはりそこであろう、来年開催することがあれば、もっともっと沢山の人に、ストリートダンスを見てもらいたいと思う。

 

ダンスは私たちが生活して行く中で、決して必要というわけではない、無くても生きていける。

 

しかし、彼ら彼女らダンサーは、スタジオで、ストリートで、家で、日々ダンスに打ち込んでいる、睡眠時間を削ったり、遊ぶ時間を削ったりしながらやっている。

 

それは出会ってしまったから、ダンスに。そして気付いてしまったから、踊ってもいいってことに。

 

そしてダンスは私たちに、学び、成長、コミュニティー、教養、生活の中の光、を与えてくれる。

 

そして何よりダンスは楽しい。

 

だからもっと見て欲しい、彼らの情熱を。

 

もっと知って欲しい彼女らの誠実さを。

 

そしてみんなも踊っていいって事に気付いて欲しい、人間は踊りたいはずだから。

 

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最後に、今回DJとしてこのイベントを支えてくれたksk.esとGABAWASHの2人にもリスペクトを送りたい、ksk.esはこの秋晴れの心地いい天気にぴったり合う心地い選曲で我々を踊らせてくれた、GABAWASHは攻めた選曲も交えフリースタイルバトルがより面白くなるようなDJプレイをしてくれた。

 

ダンスは音楽から始まる物、だからDJもメチャクチャ重要だ、今回はこの2人で本当によかったと思う。

 

そして、今回協賛してくださった企業の皆様、エントリーしてくれたダンサー、そして親御さん、DeKKYのスタッフの方々、L.E.Fのみんなお疲れ様でした。

 

ジャッジのWU-TANさん、Yu-mahさん、masatoさんも、二日間お疲れ様でした、2日目は途中で新潟の寒さを食らっていたみたいで土方ジャンパーを着用してる感じが素敵でした。

 

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GTTダンスコンテスト★

ジュニア部門
【優 勝】Asu Hare / HIPHOP
【準優勝】glamorous / JAZZ
【特別賞】FORCE TRIBE / HIPHOP

一般部門
【優 勝】NiKe / フリースタイル
【準優勝】VINTAGE / フリースタイル
【特別賞】950 / フリースタイル



★D-DREAM401 vol.2★

U-22部門
【優 勝】ぜんた / POP (10,000pt)
【準優勝】momon / 石川 / HIPHOP (5,000pt)
【BEST4】YUaKO, Ricoa
【BEST8】MOMOKA, FUTO, cota, Sakira
【BEST16】響, カルカッソンヌ, Nina, rana, Ryo-go, ko_sey, KOUGA, Figureman

O-16部門
【優 勝】KaZuMi / BEFEEMOSS / BREAK
【準優勝】一世 / beatmafia / HIPHOP
【BEST4】ケバブ, ゆめか
【BEST8】Wood Stock, Python, saya, たくや
【BEST16】Makki, MIFUYU, くっきー, Raiki, Aoyama, ABI, PANDORA, nagity

審査員特別賞
【WU-TAN賞】Nina / 新潟 / BREAK
【Yu-mah賞】ケバブ / 金沢 / LOCK
【masato賞】Ricoa / Asu Hare / HIPHOP

 

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