純度120%のヒップホップ過ぎる女子中学生が熱い

気が付いたらテレビの前で号泣していた。

 

涙が自然と溢れて止められ無かった。

 

悲しい感覚ではないし、嬉しい感覚でもない、ただただ自然と涙が溢れる味わった事のない感覚で、どちらかと言うと共感性?「分かるわ〜」という感じ、「それだよ!!そうなんだよ!よくぞ言ってくれました!」泣き!!的な、自分が救われたような感覚の涙だった。

 

涙の理由は、とあるヒップホップ過ぎる女性のパンチラインが心に刺さりまくったから、もう零号機が月にぶん投げたロンギヌスの槍くらい突き刺さった。

 

その女性は正に「生きるヒップホップ」みたいな存在で、マインド的にはアフリカバンバーター(ヒップホップのレジェンドDJ)くらいヒップホップだと思う、しかもめちゃくちゃ可愛いくて、驚く事にまだ中学生。

 

更にその女性は、僕が号泣してしまった様に、ヒップホップ好きなら心に刺さるパンチラインを沢山残しているので、今回はパンチラインと共にその女性を紹介したい。

 

 

その女性の名前は「宮園かをり」私立墨谷中学校の3年生でヴァイオリニストだ

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「4月は君の嘘」という超名作アニメのヒロインで、主人公の、トラウマでピアノが弾けなくなってしまった元天才ピアニストの少年に、もう一度ピアノを弾くきっかけを作る最高な役所。

 

一見ヒップホップ感は全く感じられないが「4月は君の嘘」というアニメを見てもらえれば「宮園氏〜めっちゃヒップホップだわぁ〜」と赤べこの様に頷くに違いない、特にプレーヤーならなおさら。

 

それではヒップホップな宮園氏の名言を紹介していく。

 

 

1「君は、どうせ君だよ」

 

君は君だよ。「君らしく」なんて曖昧なものじゃない、何やったって変わったってカンケーない、君はどうせ君だよ。

 

主人公の少年は、楽譜を完コピして演奏するスタイルの天才で、小さな時から母親に楽譜通りに弾く事を強要され、それが正しいと思い込んでいた。

 

ダンスで例えると、先生が作った振りを正確に覚えてそれを完璧にする事が全てだと思っている、といった感じか、もしくは体操選手の様なイメージ。

 

一方、生きるヒップホップこと我らが宮園氏は、コンクールで自分のスタイルを出し過ぎて、審査員をキレさせるも、観客をガン沸きさせるような奴で、つまり最高なんだ。

 

この言葉は、有馬氏(主人公の少年)が母親の呪縛に悩んでいた時にボムした(投下した)言葉だ。

 

「自分なんてどうせ出ちゃうんだから、出せばよくね?」みたいな意味だと思う。

 

自分を出す事がいけない事だと思っている人は多いと思うし、本当の自分を見せたら嫌われてしまうんじゃないか?と感じることもある。

 

だけど、どんだけ自分で押さえつけても、気を抜いたら自分は出ちゃうんだから抑えなくていいよ、それが君なんだから、それが自然だし、それでいいじゃん。

 

社会の「ちゃんとしなさい」とか「こうあるべき」とか「これが幸せの形」とか誰も決めていないけど、ぼんやりしたルールの中で生きている我々、そしてそれが合わない人間、つまり僕みたいな人にとっては本当に救われる言葉だ。

 

ヒップホップの世界では、上手い下手ではなく「自分を表現すること」つまりスタイルを表現する事が非常に重要になってくる、やれば分かる。

 

ちゃんとしなくていいし、こうあるべきもない、ただただヒップホップという手段を使って、自分のスタイルを表現するだけだ。

 

まるで宮園氏じゃないか。

 

もう説明不要だが、僕はこの言葉の背後に日本のレジェンドラッパーでキングギドラのメンバー「K・ダブ・シャイン」を見た、というかアニメを見ていて、宮園氏がK・ダブ・シャインをスタンドとして保有している絵が見えた、おそらく近距離パワー型。

 

K・ダブ氏もソロの曲で「オレはオレ」という曲を出している、おそらく宮園氏もそろそろ「キミはキミ」という曲をリリースするはずだ。

 

更にK・ダブ氏はラストエンペラーという曲でも

 

自分が自分であることを誇るそういう奴が最後に残る

 

というパンチラインを残している。

 

誰か早く宮園氏にマイクを渡してくれ。

 

 

 

2「違うよ、音楽が自由なんだよ、さあ、旅に出よう。」

 

実は、冒頭に書いた爆泣きした話は、このパンチラインを聞いた瞬間の話だ。

 

破天荒に振る舞い、ファンキーな演奏をする宮園氏を羨ましく思った有馬氏が

 

「宮園氏は自由だね」的な言葉を宮園氏に掛け、そのカウンターとしてぶちカマしたのがこのパンチライン

 

この言葉に、深く、深く共感し、号泣した。

 

僕は、ブレイクダンスを10年以上やっている。こんなにも長く、そして熱中してハマった物は今まで無かった(小田和正くらい無かった)小学校でミニバス(下手)中学で野球(下手)高校で柔道(先生が怖過ぎた)をやってきたが、それぞれ卒業して辞めていた。

 

部活は先生の存在がやはり大きい、逆を言えば、先生の言う事を聞いてさえすればいい、しかしダンスは逆だった、自ら考え、自らのモチベーションで練習して、自らのやり方で表現できる。

 

そして、僕にとってダンスは、僕が本当に自由になれる場所だった。

 

さっきも書いたけど、この社会は僕にはとても窮屈で生きづらい所だ、しかしダンスは違った、踊っている時は、社会と切り離された自由の国へトリップしている感じになる。

 

最近ハマっているビートメイクも一緒で、MPCという機材の中で僕はどこまでも自由に自分を表現できる。

 

ダンスもビートメイクも僕にとっては、とても居心地がいい場所だ。

 

つまり宮園氏が言った「音楽が自由なんだよ」って事だ、言い換えると「ヒップホップが自由なんだよ」って事なんだ。(ブレイクダンスもヒップホップカルチャーの一つ)

 

そして僕がが自由なんじゃなくて、ヒップホップが自由なんだ!と改めて気づいた、宮園氏ありがとう。

 

宮園氏が言う音楽もブレイクダンスもビートメイクも、それらを手段として、自分の可能性を無限に広げる事が出来るし、思いっきり自分を表現することができる。

 

それにより、僕は変わったし、救われて来たし、人生が豊になったのだと思う。

 

ヒップホップというカルチャーが擬人化したら、めちゃくちゃお礼を言わなきゃいけないなこりゃ、180度くらい腰曲げて「あざしたぁあああ」って言うわ。

 

宮園氏も音楽が大好きで自分が音楽に救われて来たことをちゃんと理解しとるんやな〜、まだ中学生なのに、立派過ぎる。

 

だから早く宮園氏にリリック書かせてやってくれ。

 

 

 

3「私たちは、あの瞬間のために生きているんだもん」

 

君は忘れられえるの?ううん、絶対に無理!!私達はあの瞬間のために生きているんだもん。君は私と同じ、演奏家だもの

 

僕たちプレイヤーや、表現者が鬼共感するであろうこのパンチライン、正にヒップホップ!!!

 

瞬間のために生きるなんて、生き方がヒップホップ!!

 

宮園氏、優勝、オツ!

 

この言葉は、最高の演奏をした時の高揚感や会場のグルーヴ感、それを味わうために生きているんだ、私たちは根っからのプレーヤーなんだぜ!って事を、演奏を諦めそうになる有馬氏に掛けている言葉だ。

 

ダンサーも同じ人種だと思う、最高の踊りをした瞬間は、今までの努力が報われるし、何よりめちゃめちゃ気持ちいい。

 

友人のダンサーは「あの瞬間は気持ち良過ぎてドラッグだ」と言う。

 

僕もそう思う、性行なんて目じゃないくらい気持ちいい。

 

プレイヤーは、あの瞬間を求めて努力をする、仕事が終わった後睡眠時間を削って練習したり、みんなが飲み会に言ってる間もひたすら自分と葛藤する、死ぬほど緊張する舞台に自ら上がる、その積み重ねが血肉となり、本場で稀に助けてくれる。

 

そして瞬間が生まれる。

 

瞬間だが、実はプロセスも背後にちゃんとある瞬間なんだ、瞬間の重みがえげつない。

 

僕も未だに忘れられない、どうにかしてまたあの瞬間を味わいたいと思っている、つまり、またコツコツ地道に一歩一歩、自分と向き合って、瞬間を求めてやり続けると言うことだ。

 

ワクワクすんだろ?

 

しかし、さすがにその瞬間のためだけに生きることは僕は出来ない、、。

 

そこまで振り切れない。

 

だから、その瞬間のために生きる宮園氏は120パーセント生粋のプレイヤーだ。

 

つまり誰よりヒップホップで

 

早く誰か宮園氏に最高のトラック提供してやってくれ。

 

 

さて、今回は三つだけの紹介になるが、その他にもヤバいパンチラインはたくさんあって、ヒップホップ好きには刺さりまくること間違いなしだ。

 

なんなら「4月は君の嘘」と言う作品はフリースタイルダンジョンよりヒップホップの事が理解できるかもしれない。

 

ワイルドスタイル、スタイルウォーズ、4月は君の嘘、これが定番になるに違いない。

 

見ることが出来て本当によかった。

 

 

 

最後に一言、、

 

 

「君は君だよ!!」

 

 

 

ぽやしみ。